2022年04月07日東京夕刊[憂楽帳:強制浪人] 9 面
毎日新聞東京夕刊[憂楽帳:強制浪人] 9 面にて弊社代表楊舸による中国人留学生についての取材記事が掲載されましたので、ぜひご覧ください。
以下、掲載記事全文です。
憂楽帳 強制浪人
春の入学シーズンが到来した。 東京・新大久保で中国人向けの日本語学校と進学予備校を営 む「行知学園」でも留学生約110人が期待を胸に来日した。だが社長の楊舸さん(35)の表情は硬い。新型コロナウイルスの水際対策により、来日がかなわず、中国でオンライン学習などを受けている約300人は足止め状態のためだ。
「勉強も頑張っており、 入学試験で失敗したわけでもない。 来日できずに『浪人生』になってしまったのです」。入国待ちが2年間続く人もおり、楊さんは無念の思いを代弁する。
世界的に留学生の受け入れは正常化しつつある。しかし、日本政府は2020年3月以降、 厳しい入国制限を続ける。段階的に緩和は進んでいるが、「鎖国状態」との批判は根強い。
先に進学した同級生が大学や大学院生活を送る中、待機生活に耐えかねて留学をあきらめた人も。楊さんは「2年間も待ち、それでも留学先に選ぶほど日本が好きな子たちを政府は無条件で歓迎すべきだ」と訴える。日本に行ける日を信じて青春の大切な時間を費やした生徒の思いを無駄にしてはならない。【安藤大介】